禁断の恋はじめます
降りてきたママが
一瞬悲しい顔をしたのを
私は見てしまった。


「啓吾はサッカーできないから
それがきっと理由じゃないか?
体力作りを半年だからな……」

パパがそう言った。


私はママの顔が気になっていた。


「体力作りは
来年どれだけ頑張れるかの
バロメーターよ!!」


さっきの顔はもうなかった。


どうしてだろう
ママの顔が心の隅にインプットされた。



三人でテレビを見てた。


「おばあちゃんどうなの?」



「うん…時間の問題だね……
年だし…仕方ないわ。
兄弟もみんな年をとってしまって
久しぶりに会ったけど
ビックリした~
ママは末っ子だからね・・・・」




「おにいちゃんと話してたんだ。
うちらってあんまりおばあちゃんとか
会ったことないよねって……。」



今度は二人とも
驚いた顔になった。


「どうしたの?」
私も思わずそのリアクションに驚いた。


「あ…そうだったね…。
ママはあんまり兄弟が苦手なの…
末っ子だからうるさいんだもん。」



「ママは…おばあちゃんたちは
…お見合いさせて
結婚させたかったらしくてさ
パパがママと結婚したのも
ちょっと昔は怒ってたから…
行きずらいのもあるんだよね…」


パパが言った。


「そうなの?
聞きたい~~二人の恋の物語~」


私はママの手を掴んだ。
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