禁断の恋はじめます
嫉妬
啓吾の熱がさがらない。


ママが何度も啓吾を連れて
病院に行っている様子だった。


私がメールしても
啓吾からは返信が来ない。


「ママ おにいちゃん生きてんの?」


「生きてるよ。
ただかなり具合悪い様子で…
明日大きい病院連れて行くわ。」


パパとママが交互に
何度も啓吾の部屋に出入りする音が
聞こえていた。


 このまま啓吾に
 何かあったら……


そう考えるだけで
涙が出てきた。


 ただの風邪だよね……


神様が私たちに怒って
こんなことになってるの?


一瞬頭をよぎったけど
慌ててかき消した。


後戻りはできない…
二人で誓ったんだもん


どんなに辛くても
一緒にいようって……


勉強の合間に
リビングに降りていくと
電話が鳴った。


パパとママは
啓吾の部屋に行ってるから

私がその電話に出た。





「もしもし…池端です。」



少し間があって


「すみません……私…」


可愛い声の女の人から電話だった。



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