アヲイモリ
「何ボーと立ってんの?早く入りな」
「あ、はいっ」
私は慌てて家の中へ入っていった。
「…ここ、家?」
目の前には1つの机と椅子。
そして棚と植物と────…カフェみたい。
「ここ、どこ? 家??」
すると、男の人は笑った。
「見てわからない?俺の店だよ。2階が俺の住んでる場所だけどな」
「…でも、1つしか席ないじゃん?」
「良いの。ここ、そんなに客来ないし。あ、座って良いよ」
「何頼もうかな~────…」
そう言いながら、私はフワフワしてる椅子に座った。
男の人はキッチンに行ってしまった。
「…………」
ここで私は1つの疑問を抱いた。
あれ?
ここ、カフェなんだよね?
「ね、ねぇ…メニュー表とかないの?」