お隣りのあなた。
ななちゃんは見た目と違って割と性格はサバサバしていた。それこそ男の子みたいに。だけど笑ったり、はしゃいだりするななちゃんは女の子だ。要するに、かわいい。
ななちゃんとわたしはすぐに仲良くなれた。仲良くなるのに時間はかからなかった。
いつもこどもだけの外出は禁止されていたので、たいていはわたしの家か、ななちゃんちでよく遊んでいた。どちらかと言えば、ななちゃんちで遊ぶことの方が多かった気がする。
たいてい、持ち合わせの人形で遊ぶことが多かった。ななちゃんは大きめの猫の人形を。わたしはこどもの手の平で、少し大きいくらいのうさぎの人形で遊んでいた。
「旅に出たい」
ある日ななちゃんが人形で遊び飽きたのかそうポツリと呟いたことがあった。
「旅?」
「そう、旅」
ななちゃんが唐突にこんなことを言うのはその日が初めてだったわけでもない。だけど現実味を帯びた内容を言ったのは、その日が初めてだった。
「どうして、旅にでたいの?」
ななちゃんとわたしはすぐに仲良くなれた。仲良くなるのに時間はかからなかった。
いつもこどもだけの外出は禁止されていたので、たいていはわたしの家か、ななちゃんちでよく遊んでいた。どちらかと言えば、ななちゃんちで遊ぶことの方が多かった気がする。
たいてい、持ち合わせの人形で遊ぶことが多かった。ななちゃんは大きめの猫の人形を。わたしはこどもの手の平で、少し大きいくらいのうさぎの人形で遊んでいた。
「旅に出たい」
ある日ななちゃんが人形で遊び飽きたのかそうポツリと呟いたことがあった。
「旅?」
「そう、旅」
ななちゃんが唐突にこんなことを言うのはその日が初めてだったわけでもない。だけど現実味を帯びた内容を言ったのは、その日が初めてだった。
「どうして、旅にでたいの?」