お隣りのあなた。
ななちゃんのままが玄関から出て行くと2人で走って階段を登りななちゃんの部屋へ。
あらかじめ準備をしていたお菓子が入ったリュックを背負い、各自相棒の人形を片手に窓の外を覗く。ちょうどななちゃんのままがちょうど横切るのが確認できた。

「よし、行こう!」

ななちゃんが言ったのと同時に2人でじゃれあいながら部屋を出て、階段をバタバタと降りる。階段を煩く下りても怒る人はもう居ない。

靴を履いて、ドアを開ける。
太陽の明るい陽射しが真っ先に飛び込んできて、思わず目を細めた。いつも見ている景色なのに、何か違う。どきどきした。すべてが、煌めいて見える眼前に広がる景色はもう別世界。

「よし、いこっか!」
「うん!」

2人で手を繋いでほほ笑む。ななちゃんとならなんでも出来る、そんな気持ちになる。

わたしたちはゆっくりとななちゃんの家を離れて行った。
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