お隣りのあなた。
ななちゃんちのままが行った道と逆方向に歩いて行く。2人でアニメ映画の歌を歌いながら、まだ通ったことのない道を進んだ。道じゃなくても、通れそうならばそこをはいつくばってでも進んで行く。
ただ、わたしが1つ気掛かりだったのはななちゃんのかわいい洋服が汚れることだった。ななちゃんの洋服は有名なこども服のブランドの服だったらしい。小さくてまだブランドの意味を理解していなかったが、その服が高いことは理解していた。
「ねえななちゃん」
「ん?」
安いデパートのバーゲンで買ってきた服に付いた泥を掃いながらななちゃんに問い掛けた。
「ななちゃんのお洋服、よごれても大丈夫なの?“ぶらんど”なんでしょ?」
ななちゃんの服に目を見遣れば、白とピンクを基調としたかわいらしい服は泥のせいで黒ずんでいた。しかもななちゃんはその泥を掃うこと無くわたしの手を取って進み始める。
「だって今なずな達はじゆうなんだよ?」
泥なんてどうでもいいじゃないか。強気な口調でななちゃんが言った。
なんて馬鹿だったんだろう、わたしは!ななちゃんの言う通りじゃないか。冒険しているのだからよごれなんて、気にすることはないんだ!
単純ですぐ物事を信じるのは今も昔も変わっていない。そう考えると成長の見られない自分に悲しくなる。
ただ、わたしが1つ気掛かりだったのはななちゃんのかわいい洋服が汚れることだった。ななちゃんの洋服は有名なこども服のブランドの服だったらしい。小さくてまだブランドの意味を理解していなかったが、その服が高いことは理解していた。
「ねえななちゃん」
「ん?」
安いデパートのバーゲンで買ってきた服に付いた泥を掃いながらななちゃんに問い掛けた。
「ななちゃんのお洋服、よごれても大丈夫なの?“ぶらんど”なんでしょ?」
ななちゃんの服に目を見遣れば、白とピンクを基調としたかわいらしい服は泥のせいで黒ずんでいた。しかもななちゃんはその泥を掃うこと無くわたしの手を取って進み始める。
「だって今なずな達はじゆうなんだよ?」
泥なんてどうでもいいじゃないか。強気な口調でななちゃんが言った。
なんて馬鹿だったんだろう、わたしは!ななちゃんの言う通りじゃないか。冒険しているのだからよごれなんて、気にすることはないんだ!
単純ですぐ物事を信じるのは今も昔も変わっていない。そう考えると成長の見られない自分に悲しくなる。