いじめ。―story―




繭にとってあたしは、友達なのかな。





「まぁこれはあたしの意見だけどね」







優梨ちゃんは静かに笑った。






「…でも、繭ちゃんにとって瑠璃ちゃんは…かけがえのない友達になってると思うよ」
「……ありがとう」





自然と涙があふれてた。






繭。





繭。







愚か過ぎたあたしを許して。
裏切ろうとしたあたしを許して。






あたし忘れてたの。
あたしを助けてくれた繭の事。




全部、忘れて怒りに身を任せてたの。




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