いじめ。―story―
「席は…福島さんの隣。」
え。
てことは、あたしの後ろじゃん。
ちょうど開いてるし。
仲良くなれるチャンスかも♪
なんて、もうすっかりあの噂の事は忘れていた。
「よろしく、日立さん」
挨拶する福島さんの声が聞こえた。
あたしも、挨拶すべきだよね?
「よろしくねー!!あたし、瑠璃です」
「…瑠璃ちゃんかぁ。…よろしく」
なんだ。
超いい子じゃん。
「もう、繭ってば」
「ごめんごめん」
なんか、仲良くなれそうだよ。