弱く儚いモノ達へ




「お待たせ。」
   

箱を砂浜へと置く三人。


「重そうやな。何が入ってるん?」
   


信五の問いに笑みを浮べる三人。


「何やねん。気持ち悪いわ。」

気味悪そうに三人を見るすばる。

「勿体つけんとはよ言えや。」
   

しびれを切らし声をかける亮。
三人顔を合わすと一斉に箱を開ける。



「すごいやろう?」
   

箱にはびっしりとジャガイモが入っている。


「ジャガイモなんて久しぶりみた。」


ジャガイモを一つ手に取るすばる。


「章大が作ったんやで。」

「ここ流れついた時に。」
   

笑顔でピースサインをする章大。
そんな章大の頭をくしゃくしゃにする裕。


「ほな。そのジャガイモを運び入れて出発やな。」
   


皆の顔を見る裕。






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