弱く儚いモノ達へ
本当に欲しいもの…
ムダに広い部屋。
高級な家具。
白いクロスの上に並べられた食事。
ナイフとフォークを手に取りステーキを口に運ぶ隆平。
「立場というものを知りなさい。あんな人達は貴方にはふさわしくありません。」
淡々と話す母親。
「私の言うことを聞いていれば間違いはないの。」
ワインを片手に隆平を睨みつける。
ガッシャン。
持っていたナイフとフォークをわざと音を立てテーブルへと置く隆平。
「満足やろうな?おかげでまた独りぼっちや。」
席を立つと部屋を後にする。