弱く儚いモノ達へ
パチパチ。
枝を燃やす音。
煙が夜空へ舞い上がり。
静寂さに温かさが戻ってくる.
「章大。」
ぼやけた視界の中、信五の声が聞こえる。
やがてはっきりと映りだす視界。
「…ご…めん…。」
今にでも消えそうな章大の声。
「ごめんやないで。」
「心配したやん。」
安堵の表情を浮かべるすばると博貴。
「もうちょい寝ろや。」
「無理せんほうがええ。」
身体を気遣い声をかける亮と隆平。
「どうしたん?」
涙を隠すかのように腕で目を隠す章大。
「…何でも…ない。」
震えた声。
強がり。
「何で。一人で抱えこもうとするねん。」