弱く儚いモノ達へ






「強がらんでええよ。もう強がらんでもええねん。」
   



唇を噛み締める章大。
そんな章大の姿を黙って見つめる皆。





「…こ…怖いんや…。眠るのが怖いねん。」
   



顔を隠していた手で涙を拭う章大。






「眠ってしまったらもう…二度と目が覚めひんのやないかと思うと…怖くて…怖くて…眠れひん…。ずっとな…死ぬのなんて怖くないって思うててん。やけど今はちゃう。死にたくない…死にたくないよ…。」





ぐしょぐしょに濡れた顔。



「死ぬのが怖くない人間なんておれひん。」
   

想わず章大を抱きしめる信五。




「うわああああああ。」
   




声をあげ泣き崩れる章大。





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