アイシテル
「柚羅は好き嫌いが
激しいんだよー。
柚羅モテるんだから
頑張りなよ」
そう言って口を尖らせている
あたしの親友。
澤深麻南〈タクミマナ〉
そんな麻南を無視して
クラス表が掲示されている場所
へと歩くあたし。
いくら麻南に言われたって
嫌なものは嫌なんだもん。
しょうがないじゃん。
心の中でそんなことを
思いながらクラス表の前に
着くあたしと麻南。
背がそんなに高くない
あたしはクラス表がよく
見えない。
んもー
見えないじゃん。
背低い人のことも考えろよ!!
イライラし始めたあたしは
あたしより背の高い麻南に
クラスをみて貰おうと後ろを向いた。
「ま…な??」
麻南がいなかった。
周りを見渡した。
麻南はずーっと離れた場所で
友達と話してるみたい。