トリップ
「・・・女・・・ねぇ。」
その言葉に、ケイラは苦笑して言う。
「何だよお前。守り屋とかの前に女に反応しやがって。」
「いや・・・何か慣れんくてさ、そう言う言葉。」
「・・・?」
ケイラはいまいち理解できないと言う表情で、食べ終えた皿を流し台に置いた。
そして、冷蔵庫に張ってあったキャプテンや兄弟の写真に目をやる。
「・・・なんか、面白いよな。」
「?何が?」
「よく考えてみればさ、俺って殺し屋だろ?そんな奴を「仲がよければ信用できる。」何て言って部屋かくまって、その上こうやって普通の一般人みてぇに話してるなんてよ、面白くねぇか?」
「~・・・。うちは仲いい子と喋るのは普通やけどなぁ。それが出来んかったらストレスで死んでまう。」
ひでぇ例えだな、とケイラが笑う。
すると、大事な事を思い出したかのようにその笑みを消した。
キャプテンも皿を流し台に置くと、先ほどの守り屋(キャプテンにはまだいまいち分かっていない)がいるかどうかを確認した。
「お、もういなくなってんじゃねぇか。」
「・・・みたいやね。」
窓の外を見つめながら呟くが、少し待っているとまたあの2人がいた。