トリップ
「バッ・・・テメッ・・・何しやがる!」
「いやあ、ケイラとさっきの主人公が似とったで、太腿はどうかなー・・・って。」
空中で揉むように手を動かしながら、キャプテンは口をすぼめる。
「まあ・・・あれや。ケツ触られんかっただけマシやろ?」
「今すげぇ精神的な傷を負ったのは気のせいか・・・?」
気のせいではないと分かっていても、口からはそう出てしまう。
「・・・キャプテンって・・・不思議だな。」
「?」
さっきまで怒っていたのにいきなりそんな事を言い出すケイラを見て、キャプテンは首を傾げる。
「なんで?」
「何っつうか・・・設定が多すぎなんだよな。」
「設定・・・」
「お前で言えばさ・・・オタクとか、ケツフェチとか、弱そうに見えて防身術出来るとか、動物愛護とか、エロとか、グロい物平気とか。」
「動物愛護・・・ああ、シャケん時か。」
シャケは元気にしているだろうか。
不意にそんな事を思う。
「そう言う設定。」
「・・・要するに、性格とか履歴な。」
「そうそれ。」