トリップ
それぞれの生き方
繋がり
「キャプテン、おい、起きろ。」
キャプテンが目を覚ますと、目の前にはシンゴの姿がある。
顔の周りに散らばった同人誌を見て、夜遅くまで起きていた事に気付く。
「兄貴、何?」
「さっき携帯で女の子から電話。」
「女の子?」
「なんか片言だったぞ。」
「あっ!」
きっとシュンリのことだ。
キャプテンはそう思うと、布団から出て携帯を出す。着信を使ってから電話をかけた。
「ハイ。」
「シュンリちゃん、さっき電話・・・」
「アア、ウン。話シタイ事ガアッタノ。」
「うんうん、何?」
「今日、時間ガアレバ第二公園ニ来テクレルカナ?電話ジャチョット・・・」
「そう?ほんなら行くわ。待っとって。」
第二公園、ここから近い所だ。
「タダムとヒロムは?」
「もうとっくに飯食ったて。何時やと思っとんの。」
そう言われ、携帯で見てみると午前10時。
それはもう朝食が終わっていてもおかしくないだろう。
「ギャヒン!こりゃびっくり。」
「やろ。はよしな。」
「おおお・・・分かった。」
そんなに夜更かししてたのか・・・。自己最高記録だと思いながら急いで着替え、ドアを潜る。
「朝飯は?」
「いい、ちょっと待たせてまうとあかんでさ。昼飯も食えんくなるし。」
「あ、そう。いってらー。」