トリップ

ジュマはしばらくエリカの顔をまじまじと見た。
するとしばらくして目を丸くしてエリカを指差した。

「あーッ!」
「どうした?」
「この人・・・キャプテンさんのプリクラに一緒に写ってた・・・」
「キャプテン?彼氏か?」
「私の隣にいる女の子ですよ。定規の裏にプリクラが張ってあって・・・」
「そいつとエリカが一緒に写ってたわけか。」
「はい」

意外そうな顔でジュマが言う。
その騒ぎに、エリカは目を覚ます。

「何・・・」
「気が付いたか。」

目を覚ましたエリカは、リクを見て急にうつむいた。

「だから離れない方がいいと言っただろう。」
「・・・」
「・・・まあ、そこまで責める気も無い。ただな、もう少し人想いも程々にしろという事だ。自分に非が来る。」
「・・・はい。すいません」

だいぶ反省しているのか、エリカが口をすぼめる。

「?この人は?」
エリカがジュマを見て言った。

「私は、守り屋のジュマといいます!体力が無いので、毒などを作って手伝う係ですけど。」

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