トリップ
そう決めると、キャプテンは早速ごまかしを実行。
「お・・・面白い銃の模型やね・・。はは、ははははは・・・」
「ア、ウン・・・ソウダネ・・・」
誤魔化しに引っかかったのか、キャプテンにつられてシュンリもわざとらしく笑う。
(こーゆー子は・・・誤魔化してあげるのが相手のためなんやよな・・・)
多分彼女は、殺し屋と知られたら嫌われる事が分かっていたからあんなに焦っていた。
キャプテンは誤魔化していたものの、このまま嘘で通すつもりは無かった。
つまり、キャプテンがいましていることは、やり方は違えど、ケイラの時と同じ接し方なのだ。
相手は自分を殺す気など無いのだから、ここで無意味の嫌っても意味が無いだろう。
「そういえば、シュンリちゃんそこで何しとんの?」
「!・・・エット・・・ケ・・・景色ヲ見テタ。」
「そっか。やよね。」
実際景色などビルに囲まれていて、岐阜のほうがもっとよい景色が見られるのだが、こういう所は乗ってあげないといけない。
結局、景色を見ていたと言う話で終わらせ、2人で漫画喫茶を出る。
シュンリはこの地域から電車に乗った所にあるらしく、キャプテンは暇つぶしにシュンリを見送ってやる事にした。
しかし、
『終電』
現在午後5時30分。
こんなのありかよ。キャプテンが唐突に呟いた。