トリップ

「ただいまー。」
「オ・・・ジャマシマス。」

キャプテンの後ろにチョコチョコと付いて来るシュンリがとても小さく見えるのは気のせいか。

「おー。お帰り。」
「兄貴ただいま。」
「姉貴おっかえりー!」
「かえりー」

ヒロムもタダムも帰ってたのか。
早いなと思うと、シュンリの手を優しく握り、「大丈夫」と合図する。

「おっ、誰やその子。」

ヒロムが駆けつけてきてシュンリを見る。

「こんにちは。」
「ニィハ・・・。・・・こんにちは。」

中国語を慌てて言い直す。

「何、その子チャイニーズ?」
「まあ。帰るときに終電になってまっとって・・・」
「で、泊まってけ・・・と。」
「そゆこと。」

立ち上がってシュンリに近づくシンゴを見ると、シュンリは驚いたような目でシンゴを見上げた。

「デカイ・・・」
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