貴女に捧げる夜
彼女の部屋のドアをノックしてみる。



返事はない。



そっとドアを開く。



ベッドには、頭まですっぽり布団を被った彼女“らしき”膨らみ。



『おはよ』



声をかけると


“入って来ないで”


くぐもった声が布団の中からきこえた。
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