\君と青空/
「じゃあまた作ってくるよ」
優しくやわらかく笑った美亜。
俺はそれにビックリした。
だってコイツ、もっと馬鹿にするかと思ったし。
"翔先輩がクッキーって笑いもんだって!"
なんて言いながら
ゲラゲラ笑うと思ったし。
予想はずれの反応に
どう返していいかわからなかった。
「どうしたの先輩」
「え、あ、いや…。何でもねぇ…」
「そ。ならいいけどさ!」
ふふんっと鼻歌を歌いだした美亜。
そしていきなり
「あっ!!」
なんていきなり大声出したからあせった。
「んだよ」
「次、体育だった!忘れてた!
じゃ、先輩あたし失礼するね。
また作ってくるよ~」
なんて捨て台詞をはけば
風のようにその場からいなくなってしまった。