\君と青空/
んだよ。
どうしたんだよ。
んで、んな辛そうな顔…。
俺は先へ進むことができなくて…。
ただただ美亜の辛そうな顔を
見ることしかできなかった。
クッキー渡してきたときとはまるで別人で。
あの元気で明るくて馬鹿そうなアイツは
そこにはいなかった。
ココにいちゃいけねぇ。
とっさにそう思った俺は
屋上からでようと決めた。
そのとき、美亜が俺に気づいた。
美亜は俺をみつけると
さっきの辛そうな顔を捨てて
にこやかに俺に微笑んだ。
「先輩じゃん。何してんの?」
「え、あ、いや。担任にちょっと頼まれてて」
「へ~。面倒くさがりやの翔先輩がね~…」
「うっせぇよ!」
普段と変わらない美亜に
安心を覚えた。
でも、さっきの顔を見間違いだなんて思わねぇ。
だってあれは誰がみても
辛そうにしかみえなかったから。