\君と青空/
「先輩、屋上…いこっか」
捕まえてた腕をそっと離し
"あぁ"
俺はそういって
屋上へと足を進めた。
扉を開ければ暖かい風が俺らを包む。
それが心地いいのか
少し心が和んだ。
俺も美亜も少しの間話さないまま
ただただ座って空を眺めてた。
そしてその沈黙を美亜が破る。
「先輩、ごめんね…」
「ふっ、何謝ってんだよ!」
軽く笑い明るめに声をだし
美亜の頭をがしがし撫でた。
「ごめん…」
「だから、謝んなって!!」
「ごめん…」
何に対して謝ってるのか
ハッキリとはわからなかった。
でも、いつもの笑顔がなかった。
無理して笑うことも…。
ずっと空ばっか眺めてて
苦しそうで…。
俺はただずっと傍にいてやることしかできなかった。
ふと、美亜をみたとき
「!!」
静かに…
とても静かに…。
それはとてつもなく綺麗な顔で。
とてつもなく綺麗に光るものが
美亜の大きな目から零れ落ちていた。