\君と青空/


その日両親に怒鳴り散らした日。




あたしは夜家を飛び出した。









街にいけば
不良グループたちが溜まってる。





その中に一際目立つ集団がいた。






ぼろい公園に
数十人が集まってるその公園。




色とりどりの髪。




さらしを巻いて
スカジャンを着てる。





原付バイクが何台か。






その集団を
じっとあたしは見つめてた。







数秒すればある一人が
あたしに気づき近づいてきた。




「…子供は帰りな」




綺麗なお姉さん。
見た目はとても綺麗だけど
迫力があって正直怖い。





でも、





それとは対照的に
優しいその声に危機感はなかった。








「お姉さん」



「何?」



「あたしと喧嘩してください」







…何いってんだって顔するお姉さん。

自分でも思う。
何いってんだって。




何でこんなこといったのかわかんない。






でも、

この集団の誰かに勝てれば
自分に自信がつく気がした。







「…あんた、本気で言ってる?」




お姉さんは口を開くと
あたしをまっすぐ見つめる。




その目に威嚇された私は
体が硬直した。




それでも




「本気です」



なんて馬鹿げたことを発する自分がいた。








「このチームはね、
売られた喧嘩は買うってのがルールなの。



喧嘩売るってゆうなら
あたしは買うよ。



その変わり、手加減はしねぇから」






そうお姉さんはいい終えると
数歩下がり



「かかってきなよ」




口元を緩めてあたしを挑発した。
< 46 / 64 >

この作品をシェア

pagetop