\君と青空/
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数分たっただろうか。
「あんた、本当に小学生かよ。
タフだね、ほんと!」
あたしたちはボロボロだった。
髪も服も…。
顔にもいっぱい怪我してた。
あたしたちの喧嘩を見てるのは
お姉さんみたいな集団。
互角な闘いを繰り広げるその喧嘩に
少々驚き気味の集団。
自分でもビックリした。
こんなに強かったんだって。
「…はい、おしまい!」
「へっ?」
いきなりお姉さんの"おしまい"宣言に
あたしは間抜けな声を発した。
「ココまで痛めつけられたのあんたが初めて。
それにもう、餓鬼に傷つけたくないし」
そう軽く笑みを零しながら話すお姉さんは
さっきまでの怖い表情は
そこになかった。
「あんた、なんかならってんの?」
「あ、えっと…。空手を少し…」
「あ~、だからか」
「でも、最近やり始めたばっかで!」
「その話が本当なら
あんた凄い才能持ってるよ!」
その瞬間涙が出た。
嬉しかった。
こんな凄い集団の中心人物に
褒められたこと。
ただ普通に生きてるわけじゃなかった。
涙を流すあたしを見たお姉さんは
オドオドしてたけど。
それでもあたしは
喚きながらなき続けた。