\君と青空/
ずっと黙ったままのあたしを見て
お姉さんが口を開いた。
「…後2年待てる?」
「へっ?」
「それまでは、あたしもリーダーするからさ。
後2年待てる?」
「え、あの……」
「待てる?」
ずっと同じ言葉を聞いてくるお姉さん。
優しい笑みを浮かべながら発するその言葉は
とても嬉しく感じた。
「…待てます!!」
「よし。それならいい。
でもまあ、チームには入れられないけど
だいたいこの時間帯いるから
暇なときは遊びにきな!」
そう告げたお姉さんの顔からは
優しさが滲み出ていた。
うんうんって何回も頷く私に
笑みをこぼすお姉さん。
そしてあたしたちの会話をきいていた周りのひとたちは
「リーダー仲間増えるんすか?」
「あぁ、2年後な!」
「楽しみっすね~」
「お前ら可愛がってやれよ」
「わかってますよ、リーダー!」
見た目怖いくせに
見た目怖いくせに
見た目怖いくせに
そう何度も思いながら
なんて優しいんだ
って関心する自分。
そしてお姉さんはあたしのほうを見て
「てか、早く帰りなよ。
親御さん心配してんじゃないの?」
わたしはその言葉と共に
現実に引き戻される。