\君と青空/
一瞬にして顔つきが変わったあたしを
お姉さんは心配そうに見つめてる。
そのことに何も触れないで
「帰りたくないんだったら
もうちょっといる??」
そういってくれたから
「はいっ!!」
って答えた。
―――――――――――……。
―――――……。
「へぇ、いじめられてんの…」
あたしは学校で起こってる出来事
それから家族のことも
全部菜乃さんたちに話した。
あ、お姉さんのことね。
お姉さんのこと。
ちゃっかりもう自己紹介
終わっちゃってるからね。
「で、強くなりたくて
空手習い始めたわけ?」
「はい」
「まあでも、もう十分強いじゃん」
さらっと言った菜乃さん。
喧嘩が強くたって
負けない心を手に入れないと
どうにもなんない。
「でも、いじめがなくなるわけじゃないし…」
そうゆうと菜乃さんは
あたしに笑みを浮かべながら
「じゃあなくなる方法
教えてあげようか?」
「へっ?」
「その変わり、あたしにされるがままになってみ!」
「え、ちょ、どういう…」
「おい。あたしのバッグから
あれ持ってこい。
手袋も忘れんじゃねぇぞ」
「はぁい」
視線をチームの人にうつしたと思ったら
何かを支持する菜乃さん。
あれってだけで
何かわかるこの人凄い。