\君と青空/
「――――――もってきやした」
「あぁ、サンキュウ!」
そこには何かの箱と
ビニール手袋があった。
「あの、これ…。何ですか??」
「ん?…あ、あぁ…。髪染め」
普通に答える菜乃さんを
ぽかーんと見つめることしかできない私。
「ひろき!あんたん家こっから近いよな?」
「え、はい。そうっすけど」
状況が把握できてないひろきさんという人は
突然の菜乃さんの言葉に
少々困ってるみたいだった。
「ひろきん家、借りれない?」
「あ、大丈夫っすよ!」
その合図が届くと
菜乃さんは
「美亜おいで!」
そういいあたしの手をとって
ひろきさんという人の家へ向かった。
1時間ぐらいして帰ってきた私たちを
みんな盛大な拍手で迎えてくれた。
「おぉ、似合う似合う!」
「美亜ちゃんイケてんじゃん!」
なんて褒め讃えてくれるチームの人の言葉に
自然と口元が緩んだ。
真っ黒だった髪は
菜乃さんの手によって
金髪に仕上がってて
それに赤のメッシュを入ってた。