\君と青空/
「これで大丈夫だよ。
みんなビビッて腰抜かすんじゃん?」
なぜか楽しそうな菜乃さん。
「まあもしなんかやられたら
あたしたちに言ってきな!
そいつら黙らせてやるから」
そしてもっと楽しそうにした菜乃さん。
でも凄い頼りになって
凄い優しくて。
あたし単純かもしんないけど
家出てよかったって思った。
その日は菜乃さんの
「解散!!」
の言葉でみんなそれぞれ
自分の家へ帰っていったから
あたしも菜乃さんに送られて
家路をたどった。
家の中に入れば
父さんも母さんもまだおきてて
「その髪はなんだ」
とかっていうからさ。
無視して上に上がってやった。
次の日学校にいったら
案の定みんなビックリしてて。
…ぱったりいじめもなくなった。
自由になれた気がした。
嬉しかった。
でも段々と
家族の輪は崩れていって
結ばれてた絆の糸は
ほどけかけていた。
私が中1になると
菜乃さんのチームに入った。
本当に歓迎してくれて
翌年菜乃さんはリーダーを辞めて
あたしを新しいリーダーに推薦した。
そして、現在に至る。