\君と青空/


そして私は続けた。


「先輩って、なんかだるそうですね~」


「うっせぇよ」


「うっせぇとか、後輩といっていいんですかぁ?」




少し嫌味っぽくいったあたしに
翔先輩はちょっとムキになって


「いいんだよ!!」



なんて答えてた。







キーンコーンカーンコーン…。

そして始業のチャイムが鳴ると
先輩はあたしに背中を向けて体育の授業へと向かっていった。





その背中に私は思いっきり叫んだ。




「先輩!頑張ってくださいね~」

その言葉が届けば、
もう一度あたしの方を向いて
ふっと笑った先輩は


また背中を向け、手をヒラヒラさせながら歩いていった。


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