\君と青空/
健吾の質問をスルーしたあたし。
だっておかしいだろ。
殴られるかと思ったし。
てか、ボコボコに殴られる覚悟で
今ココにいるわけだし。
そしてあたしの発言に
ポカンとした健吾は
だんだんと口元を緩め
ふっと軽く笑った。
「殴るわけねねぇだろ」
「んでだよ」
「殴る必要ねぇからだって」
「あり放題だろ」
「ねぇよ!」
「ある!」
「ねぇ!」
「ある!」
「ねぇ!」
「ある!」
「……ねぇっつってんだろ!!」
少し怒鳴った健吾。
あたしはその後何も発せなかった。
「そんなことで殴らねぇ」
「………」
「そんなきたねぇチームになりたくねぇ」
「………」
「お前らもそうだろうが」
「………」
「で?」
「はっ?」
「さっきの返事は?」
「……あ、あぁ。
…っつぅことは、あれだよな。
同盟組むってことだろ?」
「ま、そういうこと」
「まぁ、害はねぇし
いいよ別に」
あたしはそういうと
"交渉成立、だな"
そう健吾は呟いた。
何でライオンズのチームが強いかってのが
今改めてわかった気がした。
普通の不良チームじゃねぇ。
考えしっかりしてるし
何よりもリーダーが
すげぇしっかりしてる。
そんなチームが見えた時点で
同盟の話を断るはずがない。