\君と青空/
なんだ、いい人じゃん!
「美亜凄いじゃん!
あんな翔先輩初めてみたよ!」
「…あの人、まだ素出してない気がする」
「へっ?」
「ううん。何でもない」
さっきの翔先輩のやりとりを思い出し
自然と笑みが零れた。
「授業始めるぞ~」
先生の言葉をきけば
みんなだるそうに席を立って
だるそうに挨拶。
授業中だってみんなやりたい放題。
私は翔先輩をみようと
校庭へと目を向けた。
みんなだるそうな中
一際だるそうに先輩は座ってた。
どうやら陸上競技をしてるらしく
100mのタイムをはかってるみたいだった。
出番が翔先輩になると
だるそうに腰を上げポケットに手を突っ込んでる先輩が目に入る。
「翔せんぱあああぁぁあぁぁい!!」
私は授業中にかかわらず
大声で叫び、それに気づいた翔先輩。
いや、そこら中にいた人の視線があたしに集まった。