白虎連合最終章





北区のマンションに着いてバイクを止める。

龍の腕を引いて、中に入った。







龍はずっと無表情。

でも、無理矢理笑うよりは全然いい。










「あー、ゆいさん遊びに来たんすね」


「それより蓮、お風呂沸かして」


「はい?」


「龍は早く着替えて毛布被り」


「…はい」


「え?!龍お前どうしてん?!」








蓮が慌てるのも仕方ない。

説明より先に龍を温めなきゃ。



暖かいお茶を用意し、龍に手渡す。

けど、受け取ってはくれなかった。








「龍、お風呂沸いたから入ってき?」


「…………」


「龍」


「…分かりました」









掛ける言葉が見つからない。

だからこういうことしか出来ない。






格好悪い。









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