白虎連合最終章







「龍」








振り上げた腕をパシッと掴む。

そしてもう一度、名前を呼んだ。




感情がコントロール出来ないのは仕方ない。

でも放っておいたら本間に止まらなくなる。








「ー離せや!!!…あ、ゆいさん」


「そいつ離したり」


「え?あー、そうですね」


「ちょっとあんた、この男保健室連れてってあげて」


「わかりました!!!」







隊員が保健室に連れて行くのを確認すると、龍の腕を離す。

そして溜め息をついた。





朝ちょっと普通やったから安心してたわ。

荒れる気持ちも分かるけどね。








「ーゆいさん」


「なに」


「こういう時って、自分を抑えられないもんなんですね」


「うん」








乾いた笑い。


それが更に私の心を痛めた。










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