白虎連合最終章




それからも、龍の喧嘩は絶えない。




止めては宥め。

止めては宥め。




その繰り返し。










「龍くん、荒れてんね」


「うん」


「ゆいは大丈夫なん?」


「え?何が?」


「その、荒れてる龍くん見て」








授業終わりの掃除時間。

担任に捕まったから仕方なく箒を持って掃除しているけど。





大丈夫、ではない。

正直辛い。









「きゃああ!!!」









苦笑いを浮かべたのと同時に女子の叫び声。

振り向くと遠くの校舎の窓が割れていて。






また、か。










「大丈夫やで」


「でも、」


「それに龍が逆らえへんのうちだけやしね」








だから辛いとか言ってられない。

下の人間は龍を止められないし。






これは先輩である私の役目。









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