白虎連合最終章

本命チョコ






龍の事件から早半月。

季節は変わらず、冬。





女の子の頑張りどころ。

二月。










「龍くんと尚輝くん、更に人気やねーっ」


「む、」


「まぁまぁ、龍くんはゆいにしか眼中ないし大丈夫っ」


「うーん」








休み時間。

廊下の窓からグラウンドを見下ろす。



尚輝はやっぱりギャルに囲まれて、龍はギャルを蹴散らしてる。





兄弟やけど性格反対なんかね。








「で、チョコどうすんのー?」


「こここ今年はちゃんと作ろうかと、」


「偉い!!!」


「義理チョコはチロルチョコにして、」


「…和泉さんと森高さんに怒られへんかったらいいね」








そうなのです。

人生初めての本命チョコが、今年はあるのです。





本命…。









「…受け取ってくれなかったらどうしよ」


「地球がひっくり返ってもそれはないよ」









恋する女子。



私もその一人です。








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