白虎連合最終章
「で?寿くんどんな感じ?」
卒業間近の登校日。
いつも通り昼休みはベンチ独占中。
比較的気温は暖かくなったけど。
ありがたいのはそれぐらいかな。
「本間頭悪い、こっちがイライラすんもん」
「まぁゆい頭良いからねーっ」
「うむ」
「けど隣のお坊ちゃんが拗ねてんでー?」
「紫織さん、お坊ちゃんはなんか嫌っす」
ベンチの隣に座り込む龍は見事に私に対して背を向けている。
コーラを飲む手に力入ってんの丸出しやし。
そうなのです。
最近龍と一緒にいる時間が全然ないんです。
だって寿アホやねんもん。
合格させなあかんねんもん。
「龍、怒らない」
「べーつに怒ってないっすもーん、寿さん殴りたいなんて思ってないっすもーん」
「…今日の集会無しにしよっかな」
「へ?!嘘ですって!!!俺寿さん嫌いじゃないっすって!!!」
「ふーん?」
「今日の集会なかったらゆいさん独占出来ひん…!!!うあああ!!!」
「ちょっ…龍くん、さり気なく凄いこと言っちゃってるで」
独占て。
ごめん、恥ずかしいっす。
紫織が突っ込んでくれてよかった!!!
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