白虎連合最終章
「ふー」
最後のテストを書き終え、裏向ける。
時間はとっくに昼過ぎになっていて。
チャイムが鳴る15分前。
見直しは面倒くさいので無し。
「…寿焦りすぎ」
視線を変えれば、髪をくしゃくしゃにしている我が双子兄。
あーあ、せっかくセットしてたのに。
これ以上見てはいけないと思い、再び視線を変えて遠くの空。
天気は、良いまま。
受かったら卒業後、この大学に通う。
でも、楽しみなんて全然ない。
新しい友達なんて求めてないし。
サークルだって興味なし。
寿だってそうかもしれないけど。
親に言われてやしね。
今まで白虎連合が私の世界だったから。
その世界から抜け出し、生きていくことを想像しにくい。
自分で決めたことなのに。
本当、矛盾。
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