白虎連合最終章



校門が近付く。

ゆっくり歩いても、それは確実に。









「紫織」


「んー?」


「また、遊ぼうな」











足を止め、紫織の背中に話しかける。

強い風が吹いてお互いの髪が揺れて。







会いたくても会えなくなる。

お互い時間も合わなくなる。





紫織に新しい友達が出来るかもしれない。

私は絶対ないだろうけれど。









「うちさ、紫織にたくさん感謝してる」


「……………」


「本気で会えてよかったと思う」


「……………」


「これかも一緒にいてな」









紫織も足を止める。

振り向き、向かい合って。



その表情は、












「…泣かんとこって決めたのに」













涙。











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