白虎連合最終章
キュッと龍の肩を強く掴む。
手が震えているのはきっと気のせい。
龍は頭を傾げミラー越しに私を見るけれど。
私の視線はどこでもない。
「ゆいさ、?」
「龍、蓮」
言葉を被せ、今度は視線を空へ。
星空に力を求める。
じゃなきゃ言葉が出てこない。
「今まで着いてきてくれてありがとう」
「、」
「これからはあんたらに白虎を託すから」
英寿くんが私に託したように。
私が二人に背中を預けたように。
今度は二人が誰かに背中を託す。
私の背中は追わせない。
「白虎を守ってな」
震える手。
先輩面した笑顔。
気のせいじゃない。
でも、伝えたかった。
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