幸せのカタチ
「なんか、いい感じじゃん。」


愛が口を開く。


いいなぁ、って感じで。




「おぅ、だって俺ら付き合ってるもんなぁ?」


「え、う・・・うん。」


「なんだよ、その返事~」


「ごめん。」


「いーよ、別に~」



嬉しそうに話す翔の隣であたしは一体何がしたいんだろ。


翔を好きになるって決めたのに。




敦之と翔。




自分の気持ちに嘘をつくのはつらい。


でも、そうするしかないから。




純粋にあたしを想ってくれる翔を、裏切ることはできない。
< 34 / 35 >

この作品をシェア

pagetop