気付いてよ

よく考えてみれば奏は俺なんかよりも、ずっとモテる気がする。

俺はモテるとか以前に、軽いってイメージの方が遥かに勝ってるから。

「もしかしてお前…ヤキモチ焼いてんの?」

マジで?そう言いながら白石が顔を覗きこんでくる。

「バーカ。」

図星な俺はそれだけ言って歩くスピードを上げた。

「ちょ、待てよー!否定しないってことはそーゆーことなんだろ!」

後で喚いてる白石はシカトして歩き続けてるけど。
結局最後は、教室で根掘り葉掘り聞かれることになるんだ。

ってゆうか、俺もそれを期待してるから変だ。
でも、やっぱり誰かに聞いて欲しくなるもんなのかな。

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