気付いてよ

「やっぱり高3のクラスは大事だよ!」

うんうんと頷きながら1人納得している真那に、私は質問した。

「そーいえば、他には誰がいた?こばとか、と…」

そのあとに、朋と言ってしまいそうになるあたり、残念になるがそこはどうにか誤魔化す。

「あ、見てくるの忘れた。とりあえず霧嶋って見つけて、タイミング良く視界に奏が入ったからつい勢いで…ごめん、使えなくて。」

「どーせ教室に行ったら分かるんだし、そんな謝んないでよ。」

私の言葉に一瞬で真那の顔がぱぁっと明るくなる。

「だよねっ!」

変わり身早っとか思いつつ再び掲示板の方へ行こうとする真那に私はついて行った。



「うそ…」

真那になんてついて行かなければよかった。

一瞬最高のクラスだ、なんて思った自分を呪いたい。

霧島、小林、ここまでは順当に良かった。

そこからの、幸村って。
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