はちみつハニー
無意識に、足をバタバタさせてしまう。ふわふわしてこの歳にもなってこんな感覚。
あまりに地面との高さの差があって落ち着かない。いや落ち着いたら逆に嫌なんだけど。
…あまりに、この人の背が高いから。
「…っわ、あ、ありがとうございますっ!」
「いや、別に何もやってないし」
「いやいやいやそんなご謙遜を…、たくさんご迷惑をおかけしまして…」
やっと地面に足が着くと、今度は安全性は抜群だ。何か間違えなければもう転ぶことは無さそう。
は、として。とりあえず感謝と謝罪を何度か繰り返した。
「すいません本当に…でもありがとうございますっ!」
「…。…いや、言い過ぎじゃないすか」
「え、まじですかっ」
「え、はい」
「「…………。」」
…な、なんだこのやり取り。
わけわからなくなってきた。一旦落ち着こう。うん、そうしよう落ち着け私。