はちみつハニー
ほんと、なにしてんの私。
高校生にもなって迷子になって
見知らぬ人に迷惑掛けて
…ほんと何やってんの。
「…っ、」
「…あの、ちょ、…」
「…」
「…とにかく立っ…あ、ちげ。一体起き上がって、まず」
「え、…」
彼は落ち込んで暗くなっていた私に落ち着いた声色で言う。わけもわからずに、言われたとおりに上半身だけ起こす。
そして、彼がゆっくりと起き上がる。
と。
「…え、…っえ!?」
「よっ…しと。ほら、立って。」
効果音を付けるとしたら、ひょいっ…みたいな軽い音。
彼は立ち上がった拍子に、私の両脇に手を回して軽々と持ち上げた。
「(っうええええ!!!)」