はちみつハニー





ほんと、なにしてんの私。



高校生にもなって迷子になって


見知らぬ人に迷惑掛けて




…ほんと何やってんの。




「…っ、」


「…あの、ちょ、…」


「…」


「…とにかく立っ…あ、ちげ。一体起き上がって、まず」


「え、…」



彼は落ち込んで暗くなっていた私に落ち着いた声色で言う。わけもわからずに、言われたとおりに上半身だけ起こす。



そして、彼がゆっくりと起き上がる。


と。





「…え、…っえ!?」

「よっ…しと。ほら、立って。」



効果音を付けるとしたら、ひょいっ…みたいな軽い音。


彼は立ち上がった拍子に、私の両脇に手を回して軽々と持ち上げた。




「(っうええええ!!!)」





< 9 / 14 >

この作品をシェア

pagetop