--ツミビト--月蝶の舞う夜に
瑠璃呪流編--黄泉送離の章--「掟」--
華魅村の月が太陽に隠れ、朝日を迎えた。
鳥の囀りや人々の声が広がり始めていた。
ベッドで寝る椎名は昨夜が祟ったのかぐっすりと寝ていた。
如月 卯月
『しーいーなさん!!もう10時ですよー。
椎名が寝る部屋の障子が開いた。如月が起こしに来ても椎名は寝息を立てていた。
如月 卯月
『ふう……。
近くにあった荷物を如月は手に取った。
如月 卯月
『狙いをさだめて…シュート!!
椎名 純一
『起きてる!!起きてるから投げるなよ…。
眠い目を擦りながら椎名は重い腰をあげた。
如月 卯月
『机に朝食ありますよーパンですけど。
如月は既に支度を整え、いつでも出発できる格好だった。
椎名 純一
『…いや、すぐに支度する。聞きたいことが山ほどあるからな。
寝巻を脱ぎながら、ボサボサの髪を直した。そんな姿を如月は笑いながら見ていた。
通常なら異性の前で着替えたりはしない。
…別に俺達は交際しているわけでは無い、新米の時から二人でいたのでお互い対して気にならないだけだ。
と…いうか如月の性格を考えれば異性の裸を見ても気にしない それが如月 卯月と言われる女だ。