--ツミビト--月蝶の舞う夜に
如月 卯月
『……!?
朝早くから煙草を加え、警察官とは言えないようなだらし無さで笑う藤原。
藤原 学
『いやー、今日は清々しい朝だな。
椎名 純一
『えぇ、都会と違って気持ちいい朝ですよ。
当たり前な挨拶をする。藤原の方は分からないが椎名と如月は警戒した。
嘘をついた疑いがある以上、簡単に信頼は出来ない。
如月 卯月
『朝からお勤めですか、お仕事ご苦労様です。
藤原 学
『仕事…と、言うか交番に忘れ物をしてしまって…はは。
…忘れ物は間違いなく…あの『資料』だろう。
念のために綺麗に直しといてよかった…、椎名は心の中でほっと安心した。
椎名 純一
『……そうですか、鍵は開いてるので大丈夫ですよ。
藤原 学
『それはよかった…それだけが心配だったんだよ…うん。
軽く笑って、横を通り抜けた。
藤原 学
『……気をつけてくださいな…ふふ、
一瞬、そう、ほんの一瞬だが藤原の顔は不気味に笑い、目は紅く輝いた。