--ツミビト--月蝶の舞う夜に
まず、1つは動機
一同棲した関係の殺人は大体は恋愛の縺れ、しかし二人の関係は誰もが認める相思相愛で二人の性格から前者の動機にはいささか不快な点がある。
そして不快な点はまだある『女性が殺された』という点だ。
『佐々木 葵』は先程も言ったが性格は素晴らしい
一当然、恨まれる人間ではない。
被害者の溝口を殺したのは間違いなく『佐々木 葵』だ、腹部をめった刺しにした凶器のナイフは葵が持っていた。
だが、葵の死因は右肩から腰にかけて巨大な刃物で切られ、大量出血で死んでいた。
つまり葵は他殺、葵を殺した犯人は黒いベールに包まれている。
最後に不快な点は部屋に捨ててあった葵宛ての手紙。
手紙は差出人不明で郵便局を通した形跡はない、直接ポストに入れたみたいだ。
手紙の内容はシンプルだが不気味な演出をしてあった。
赤い紙、黒い文字で
一『カエッテコイ』
意味は分からない
一だが俺は何かを感じた。そして、葵の実感。
ここ『華魅村』にやって来た。