--ツミビト--月蝶の舞う夜に



再び、朝日が昇る






次の日、交番に電話が入ると椎名と如月は大急ぎで橋の付近の河原に向かった。


現場には沢山の人と藤原が集まっていた。


藤原 学
『はーい、皆様離れてください。


椎名 純一
『藤原さん。



椎名の呼びかけに気づいた藤原が二人に手招きした。

藤原 学
『すみませんねぇ、朝から電話で呼んじゃって…。

如月 卯月
『いえ、仕事なので。


藤原が椎名と如月を案内すると白い布を被せた何かがあった。

椎名 純一
『これが…、被害者ですか?

藤原 学
『…ええ、電話で伝えた通り頭がね…。部下に残りの体を捜すように言いましたが…まだ見つかっていません。



藤原からの連絡で被害者の状態だけは分かっていた。

如月 卯月
『第一発見者は?

藤原 学
『新造住宅の会社員です。向こうで待たせてます。


如月 卯月
『じゃあ椎名さん、ちょっと話、聞いてきます。

そう言うと如月は藤原の指した方向に歩いていった。


椎名 純一
『…仏の顔は見る気にはならないがな…。

愚痴をこぼしながら、白い布をゆっくりとめくった。


椎名 純一
『………………なに!?
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