--ツミビト--月蝶の舞う夜に
空に太陽が残酷に暑さを大地に分ける。
まだ初夏とは冗談でも辛い話だ。…それだけ暑いと言うことだ。
如月 卯月は華魅神社側を捜査している。しかし、こちら側の村人は外部との接触を拒むために捜査は難航していた。
聞き込みが出来ない如月は仕方ないため、華魅村のシンボルの1つ「華魅神社」に足を踏み入れた。
如月 卯月
『へぇ…、なかなか大きい神社ね…。
大きいと言っても京都にあるような物では無い。平均的より大きい…というレベルだ。
神社は木々に囲まれている、一般的な神社とあまり変化は無いが門には他には無い物があった。
如月 卯月
『…蝶?
神社の門には大きく蝶の形の彫刻があった。
如月は彫刻に近づき触れてみた。
如月 卯月
『凄い技術…でも、なんで蝶なのかしら?
???
『それは「月蝶」、黄泉に人間を送る…昔、この村では「黄泉送離蝶」と呼ばれていたの。
如月の後ろからポニ-テールの女性が現れた、大人の雰囲気で静かな印象を感じる。
如月 卯月
『…貴方はどちらさま?
ポニ-テールの女性
『あら、失礼。私は考古学者の「天野 雫」と申します。